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2006年



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2006年 雑誌に連載されたエッセイ


株)メディアファクトリー ダ・ヴィンチ 2006 3月号
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●「今月のえこひいき」
カテゴリー
「読者が薦めるこの一冊」

本文

私は2年半ぶりにフランス・プロヴァン スから実家の岐阜へ1ヶ月間の帰郷をした。
東京にいた頃の友人と京都旅行を予定し、新幹線のチケットを友人から郵送で受け
取ったその日、さりげなく父の書斎においてあった「蝉しぐれ」が目に入った。

父はもう読んだから旅の途中にでも読んでご覧と言った。映画も見たが大したもの
だとも。さらっと見てみると時代小説、サムライ時代の恋愛や義理人情かな。そう
思いつつ父が惚れこむ本ならばと旅行かばんに詰め込んだ。

それから旅の間、新幹線の車中や移動の細々とした待ち時間を、この本は私に日本
の土地に根ざした日本人の心を、改めて私に教えてくれた。京都旅行中の紅葉がな
おさら美しく見えたことは言うまでもない。

「青春とは、友と恋との場面において、若者が一人ずつ、たった一人の人間となっ
て直立し現実に直面し、自分の生の証を見出そうとする光景なのである。」と解説
されているように、その素晴らしい志を貫いて青春を通った一人の青年が恋をし、
人生の大波にのまれながらも、しっかりと自分の足で歩いて行く姿が描かれている。

 私はフランス生活を通して自分が日本人であることを強く意識することがある。
ことにこのような志に触れた時、私の中に静かにそして大きな存在で日本魂が輝き
だすのである。 

推薦書:蝉しぐれ 著者:藤沢周平  文芸春秋                              





文┃芸┃社┃メ┃ー┃ル┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃        第70号
 ┌───────────────────────── [ ESSAY 2 ]
 │
 │ 『恋と命は計算外』
 │
 │
 │ ある日、数学者は恋に落ちた。
 │
 │ ああ、何と狂おしい、寝ても覚めても、頭をよぎるのは
 │ 彼女の微笑み、しぐさ、髪のかぐわしい香り、細いうなじ
 │ 白い指先・・・
 │
 │ 何もかもが、今までとは違う世界。
 │ 太陽の輝きも、月のなぐさめも、全てが美しい・・・
 │ ああ・・この恋に命をささげよう。
 │
 │ こうして、エバリスト・ガロワは、彼女の夫との決闘で
 │ 若い命を散らせた。
 │
 │ その前夜、手紙に書きつずった彼の数学は、
 │ 驚くべき完成度で記されていた。
 │ 彼が生きていたら、
 │ 数学の世界は変わったと言わしめるほどに。
 │
 │ 夫あるひとりの女性に、命がけの恋をしたガロワ
 │ わずか21歳 フランス数学者 パリに散る
 │
 |
 |
 │
 └────────────── フランス在住 晴子 MICHALON


  数学の世界って、厳密な美しさ、ロマンティシズムをかきたてる
  魅力がありますよねー。僕は数学はからきしですけど、たとえば
  フェルマーの最終定理とか、「●●の定理」を証明しようとする
  数学者たちの歴史プロセスはドラマティックで、わくわくします。

  ガロワ(1811〜1832)という数学者についてはこちらに詳しいです。
  http://tinyurl.com/m8qba

2006年2月23日 記

今日は二オンスのマーシェで、素敵なコートを手に入れた。
春に簡単に羽織る薄いセーターのようでマフラーのような、着方がイロイロ楽しめる。
嬉しい!!!

文┃芸┃社┃メ┃ー┃ル┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃        第66号
───────────────────────── [ ESSAY 2 ]
 │
 │ 『新しい・わ・た・し!』
 |
 |
 | ある文学賞を狙って入選しなくて、しょんぼり。
 | これからの人生どうしよう? なんてセンチな気分。
 | 夫が一生懸命、慰めてくれるけど、ああ、無情!
 |
 | 夫「ぼくね、思うんだけど、エディッションは
 |   世界中にいっぱいあるでしょ、だから片っ端に、
 |   今のケンコウくばっちゃえば?」
 | 私「………」
 |
 | 夫「あのね、アリーポッターもね、16か所ぐらい
 |   断られたんだって、だからね、心配しないで、
 |   ドンドンだせば?」
 | 私「……あたしゃ、今ゆっくり落ち込みを味わってんの。」
 |
 | 夫「オチコってなに?」
 | 私「おちこみってね、がっかりってこと。」
 |
 | 夫「じゃあ、がっつん行くのね。」
 | 私「がっつんじゃなくって、がっかりだってばあ、それに
 |   アリポッターってフランス発音しても通じないんだからね。
 |   それにケンコウじゃなくって原稿だよ。」
 |
 | フランス人の夫は私の日本語で覚えた、
 | 女しゃべりで慰めてくれる。
 | なんだか私の頭の中はごちゃごちゃになっちゃって、
 | 知らない間に、落ち込みもすっとんじゃったみたい。
 |
 | これからは、まじめライン棄てて
 | ヨーロッパのお笑いでも一席ぶっちゃけるかなあ。
 |
 |
 │
 └───────────── フランス在住 晴子 MICHALON


  あはは。「がっつん行くのね」でコーヒー噴き出しちゃった。
  「ダーリンはフランス人」ですね。これからも仲良くシルブプレ。

 
文┃芸┃社┃メ┃ー┃ル┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃        第63号
■【てのひらエッセイの庭】 今月のテーマは 【 広告 】
 ┌───────────────────────── [ ESSAY 1 ]
 │
 │ 『広告』
 │
 │
 │ 「ジュテーム、ジュテーム」
 │ と何度も繰り返して新聞に載っている広告
 │ 愛で何ができるのでしょう?
 │ 愛で全てが解決するのでしょうか?
 │
 │ 誰に当てた広告なのでしょう?
 │ 誰も気付かなかったら、何の役に立つのでしょう?
 │ 私はそんな不思議な広告を毎日見ている。
 │
 │ 何度も見ているうちに毎日が楽しくなってくる。
 │ もしかしたら、私へのメッセージかしら?
 │ 誰が載せているのかしら?
 │ 何のために?
 │
 │ でも・・今日はその広告がありません。
 │ 私は急に不安になりました。
 │
 │ 貴方は何処にいるの?
 │ 今、何をしてるの?
 │
 │ 元気かしら・・病気、事故?
 │ 何故、今日は「愛してる」と広告を載せてくれないの?
 |
 |
 │
 └────────────── フランス在住 晴子 MICHALON さん

文┃芸┃社┃メ┃ー┃ル┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃        第60号
『愛スル・くスリ』
 |
 |
 | フランス生活を始めると、憧れのフランスは、
 | アレ? アレレ? 
 |
 | 私の中の生活リズムは、
 | いつのまにか不協和音を鳴らし始めた。
 | 気候や生活様式は慣れがくれば、
 | なんとかマイペースにできるもの。
 | が、しか〜し、人間関係はこちらだけの都合では動かない。
 |
 | ならば、人間関係のない生活を!!
 | ……なんて、この地球にいて世間が狭くなっちゃうでしょ。
 | 自分なりに精神を落ち着かせて
 |「業に入れば、業に従う」式に合わせてみると、
 | 又はるかに大きな不協和音が鳴り響く。
 |
 | いか〜ん。これをなんとか和音にする方法はないか?
 | フランスを愛で満たす方法はないか?
 | 私とフランス生活を和音で奏でる方法はないか? 
 |
 | カルチャーショックを全て「よし!」とする方法は?
 | 簡単に「1錠飲めば、どんな世界でも楽にスムーズに暮らせます」
 | っていう薬。
 |
 | それは、愛しかないんですね。
 | 全ての問題に目くじら立てて怒っていては体が持ちません。
 |
 | 笑って、愛して、ケセラセラ……
 | これが、今、私の愛のくすり。
 |
 |


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